絶え間なく続く夫婦喧嘩。原因のほとんどはお金だった。パートを辞めたみれと達家族に待っていたのは、
慎ましくもささやかな幸せな生活。


というわけではなかった。


待っていたのは、想像していた幸せな日々でなく、
お互いが傷つけあう夫婦喧嘩に明け暮れる日々だった。
毎日、
何か事ある毎に夫婦喧嘩が起きるようになっていた。

確かに、
子育てのストレスもあったのかもしれない。


でも、それ以上に
夫婦喧嘩の原因となっていたのは、
お金のことだった。


子供が２人。
パートを辞めたみれと達の生活は、
旦那トモ一人で稼いできてくれる給料だけでは、
生活費だけでいっぱいだった。


『お小遣い減らしても良い？』

みれとが、そうお願いすると
旦那トモと夫婦喧嘩になった。

『俺にも付き合いがあるねん！』
『俺にも欲しい物もあるし、やりたいこともあるんねん！』

確かに、
旦那トモの言うことも理解できた。


だけど、
それが許される経済状況ではなかった。



そのために、
何度もお願いした。

『減らせるところは、削っているよ。』


そう説明したが、それでも納得はしてくれず、
その度に、夫婦喧嘩になった。



でも、
『パートや派遣で働け』

とは一言も言わなかった。

それは、
あの事件があったから。


旦那トモ自身も
普段から会社の都合に振り回され
社畜のように使われているサラリーマンに嫌気をさしてた。


なので、
あの事件は、
旦那トモにとっても腹立たしい問題であり、
みれとがパートを辞めたことを責めるどころか、

『よくやった』

と言っていたくらいだった。


その気持ちは、嬉しかったが、
現実的は、厳しかった。

離婚届が突き付けられた

イライラが募る日々が続いた。
顔を合わせれば、夫婦喧嘩。


もちろん原因は、
お金のことが大半であったが、
きっかけとなるのは、

トイレの便座が上がりっぱなし
コンセントが差したまま
電気を付けたまま
など

本当に些細なこと一つで
夫婦喧嘩が勃発するようになっていた。


そして、
とある夕暮れどき。

またいつものように、
些細なことで夫婦喧嘩が起きた。

突然、
バーンっと、ドアを開け、
旦那トモは、外に出ていった。

そして、
数秒後、旦那トモは戻ってきた。


そして、
『離婚届』をバーンと机に叩き置いた。


どうやら、
以前から車に隠していたらしい。


『もう別れよう・・・』


突然、別れを告げられた。


不思議と涙は出なかった。

お互いの事を考えれば、
それが良いかも・・・

そう思った。


結局、
お金が無いと人は幸せにはなれないのだと思った。
お金がないと、子供達と過ごすことも
楽しく暮らすこともできないのだと知った。
お金がないと、子供たちを守ることも
やりたいことをさせてあげることもできないのだと理解した。

子供たちが救ってくれた

そして、数分の沈黙が続き、
離婚届に記載しようとした時だった。

『ママ、ダメ！』

4歳になる娘が突然、叫んだ。

『ママ、パパにあやまりなしゃい』


まだ、たどたどしくしか話せない娘が
みれとが悪いことをしてパパに怒られていると思ったようだ。


みれとと旦那トモの目が合った。

そして・・・


笑ってしまった。


それを見ていた娘は、訳が分からず
キョトンとしていた。


そして、
旦那トモは、
『これからもこんなのが続くようなら、マジで考えるで！』


そう言いながら、
離婚届を折りたたみ、ビリビリと4つに破った。



こうして、
みれと達、家族の危機は、
4歳の娘に救われた。


1歳になる息子は、
その間、両足を広げて平和そうにスヤスヤと眠っていた・・・。


・はじめに
・第1話『主婦がもう二度とパートや派遣には行かないと決意した日。』
・第2話『パートを辞めたい！主婦が遂に行動を起こした日。』
・第3話『絶え間なく続く夫婦喧嘩。原因のほとんどはお金だった。』
・第4話『fxに失敗したお金をまとめてみたら300万円を超えていた』
・第5話『ブックオフでせどりの方法を知ったら3000万円稼げる！？』
・第6話『最初、せどりの仕入れは難しい。そして恥ずかしかった・・・ 』
・第7話『ブックオフでせどりツアーしてもらったら劇的に稼げるようになった。』
・第8話『せどりのブログを主婦が何となく作ったら凄いことになった。』
・第9話『せどりの仕入れのコツが知りたくてコンサルを受けたら、お小遣いが2倍になった』
・第10話『ブックオフでせどりを始めて稼げるようになって得たものって・・・』
とりあえず、最終回　↓↓↓
・第11話『せどりで稼ぐということ。私たちの目指すべきところとは？』

第2章
・第13話『ママ友から学んだqolの本当の意味。将来より今が大切だと思う。』
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